デザイナーの英語帳

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Staff Designer

組織に影響を持つデザイナー

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灰色ハイジ
Dec 28, 2025
∙ Paid

2025年の10月に転職をしました。Staff Product Designer が新しい勤め先でのタイトル(肩書)となり、以前よりも大きな組織で、今まで体験したことのないポジションに就き、デザイナーとして新しいチャレンジを始めました。

参謀としての Staff

日本で暮らしていた頃に知ったスタッフという言葉は、職員や裏方仕事を意味しているものであったため、最初に Staff Desginer と聞いたときには、一般的なデザイナー全員を表していると直感してしまうのですが、Senior の上の職位や階級を指す言葉です。

行政や軍における Staff Officer「参謀」のような要職のニュアンスから来ていて、マネージャーのようにチームを直接率いることはないものの、組織を支える中核として影響のある技能を持つ立場を指しています。

近年のテック企業では、いちデザイナーが経験を重ねていき Senior の職位を過ぎる頃にマネジメント職に就くか、マネジメントの代わりに高度な技能で貢献をする Individual Contributor (IC) としてキャリアを深めるかを選ぶ場面がやってきます。

The Path to Staff Product Designer では分岐する昇進ルートを Dual track としている

ただし、勤め先の組織のサイズや構造の設計は多様であり、どこでも共通する話ではありません。

例えば、私が渡米して最初に採用され5年以上勤めていた会社は、デザイナーの組織が比較的小さめであったため、私のタイトルは Senior の次として設定されていた Principal となっていました。Staff のタイトルを冠するのは今回の転職で初めてです。

The Path to Staff Product Designer によると Staff は8から15年の経験を持つデザイナーであることが多いとされており、私自身が15年近くの経験があることからも納得感があります。もちろんずっとタイトルが変わらない人や、凄い早さで上がっていく人も居ますが、個人が携わってきたプロジェクトの性質や、会社の業績、組織の文化など様々な要素が関わるため、タイトルを以て一概にデザイナーの能力を表現できるものではないことには留意が必要です。

Staff Design というインタビューサイトでは、マネージャー職ではなく Individual Contributor としてのキャリアを追求するデザイナーたちの話が掲載されています。英語が母国語ではないことや、アメリカの文化の中で育って来なかった私としては、人間的なコミュニケーションが求められる側面も多いマネージャー職にはあまりピンと来ず、プレイヤーとしてキャリアを深めるデザイナーの姿勢に多くのインスピレーションを受けました。

Staff Design

同じテック業界のソフトウェアエンジニア職にも同様のタイトル Staff Engineer があり、求人の数や人材の流動性もあってか、デザイナー向けのものよりも更に実践的な情報が世に出ており、日本語に翻訳されているものを目にすることができます。例えば、昨年刊行されたスタッフエンジニアの道は、相当なボリュームのプラクティスを日本人向けによく監修された自然な和訳を読むことができます。

少し余談ではありますが、転職活動の最中に Staff というタイトルについて雑談している音声が夫のポッドキャストで公開されています。

Staff Designerとしての実践

昨年までは前職内で上位のタイトルを目指して葛藤していましたが、今回の転職からは Staff Product Designer としてうまく結果を残せるように、新たな課題に向き合っています。

ジョブタイトルと向き合う

ジョブタイトルと向き合う

灰色ハイジ
·
December 30, 2024
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入社から1ヶ月が経つ頃から意識をしているのは「自分から組織レベルで主体的に動くこと」でした。前職で Senior から Principal へ昇格するに際して上司に奨められてから、自分で組織の課題を見つけ、計画を立て、ステークホルダーとのコミュニケーションを進めることを自身のミッションとしています。

転職先の Grammarly はちょうど複数のプロダクトを持つ会社が統合された後で、入社まもなく、プロダクトのひとつの名前を取り Superhuman として会社が組織され直しました。その結果、社歴に加えて出身となる会社によって、それぞれの社員の持つ情報の差が目立つようになりました。

そのため、組織の全体像を簡単にはつかめなくなっており、経験のあるデザイナーとして部署同士をつなぐ存在になることを意識する必要がありました。以前のような、自分の担当範囲に集中する働き方よりも、俯瞰した視点を持ち、チーム全体が前に進めるような立ち回りをできるよう心がけています。

Superhuman のオフィス。Superhuman, Coda, Grammarly の3社が統合した。

まだ入社したばかりで大きな影響を与えたとは言えませんが、デザインシステムチームとの連携にあたり、多様な関係者の役割が曖昧な状況を打破するために、既存のデザインコンポーネントの棚卸しを行い、進め方のたたきを共有したところ、デザインに関連するチーム全体の議論を推進する第一歩を促すことに成功しました。

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