融合する、結合する、合併する merge
merge は「融合する」「結合する」「合併する」を意味します。
Dictionary.comでは
to combine, blend, or unite gradually so as to blur the individuality or individual identity of.
それぞれの個性や区別が薄れていくように、少しずつ混ざり合って一つになること。
https://www.dictionary.com/browse/merge
と説明されている通り、もともと別々のものがひとつの新しいものにするニュアンスがあります。以前紹介した似た言葉である combine (組み合わせる)、consolidate (バラバラなものを整理する)を交えて用途に応じて使い分ける必要があります。
デザインの仕事の中では、異なるデザインシステムやブランドアイデンティティを統合するプロジェクトや、複数のチームが一つになる組織再編の場面で耳にします。また、デザインツール上でレイヤーやシェイプをひとつに結合する機能や操作も merge と呼ばれていることが多いですね。

例文
We decided to merge the brand style guide and product design system into one unified resource.
ブランドのスタイルガイドとプロダクトのデザインシステムを、ひとつの統一されたリソースに統合することにしました。
I’m merging the color palettes from both projects to create a more cohesive brand identity.
両方のプロジェクトのカラーパレットを融合させて、より一貫性のあるブランドアイデンティティを作っています。
The two teams merged after the company reorganization.
会社の組織再編後、2つのチームが統合されました。
FEATURE
ブランドをどう混ぜるのか
現在の勤め先である Grammarly では、複数の会社の買収による法人やプロダクトの統合が進み、プロダクトやブランドの merge について考える機会が格段に増えました。
特にブランド統合 brand merge は、単にロゴや名前を揃えることではなく、既存ブランドの信頼や体験をどう受け継ぎ、どのように新しい形に再定義するかという試みでもあり、デザイナーにとっては、携わる機会も稀で、一度進めると後戻りが難しいチャレンジングな課題でもあります。
ここではアメリカ企業のブランド統合の事例を紹介します。
■ Google Workspace
2020年に G Suite は Google Workspace に生まれ変わりました。Gmail、Google Drive、Google Meet などを別々のプロダクトとしてではなく、ひとつの統合された体験を構成するプロダクト群として再構築された事例です。
各プロダクトのロゴは、Google のブランドカラーである4色とその重なりを示す色のみを使う形に統一され、アイコンもフラット化されました。これにより一貫したブランド感が演出されています。名前と見た目が変わるだけでなく、各プロダクト間を行き来できるように UX 面でも改善が行われました。
■ Lightedge + Connectria
ITインフラ企業 Lightedge が Connectria を統合したときには、既存ブランドのLightedgeを残しつつ、両者の文化を融合した新たなメッセージを打ち出すトーンでブランドを再定義していました。
ブランディングエージェンシー Atomicdust によると、両社のキーパーソンにヒアリングを行い、両社の価値観を発見することに努めた結果として、 See Beyond(未来を見据える)というタグラインが生まれたそうです。
ロゴやカラーを刷新(黒+ハイライターイエロー)し、業界の保守的な色合いからの脱却を目指した点も目を引きます。
■ Kraft + Heinz
2015 年に、アメリカを代表する食品企業 Kraft Foods Group と H.J. Heinz Company が合併し、The Kraft Heinz Company が誕生しました。
新会社のロゴは、デザイナーのレビューにおいてはあまり良くない(無理やり “t” と “h” をつなげるためだけに書体の形が不自然に調整されている)という声もあるものの、このロゴが消費者の視界に入らない形で統合を行った点が重要でした。両者の元々のプロダクトのロゴを、独立したブランドとして維持したのです。
同社のブランド設計の変化は、そこからも続きます。2020年には、製品ごとに分散していたデザインや表現を中核となるブランド要素に集約し、どの市場、どのカテゴリでも一貫した体験を提供するためのブランド設計である Global masterbrand(グローバル統一ブランド戦略)を打ち出しました。
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