ツールを「ちょっと試しに使ってみる」「いじってみる」ときに使える表現
新たにソフトウェアやツールを「ちょっと試しに使ってみる」「いじってみる」ことってありますよね。みなさんなら、英語でどのように言うでしょうか。”use” あるいは “try” が思い浮かぶかもしれません。
そんな、ちょっと気軽に触ってみた!というときにピッタリで、ちょっと違った表現を2つ紹介します。
1. play around
“play around” は、辞書を引くと、人と浮気をする、軽率なふるまいをする、といった意味が出てきて目を引くのですが、深刻に考えずに、まず関わってみるといったニュアンスがあるのだと思います。
英英辞典を引くと、このように説明されています。
to use or do something in a way that is not very serious
カジュアルに(本格的ではない方法で)、何かを使ったり実行すること
Play Around | Definition of Play Around by Merriam-Webster
“play around with” の後にソフトウェアやツール、機能を入れると「〜を試してみた」「〜を触ってみた」「〜を遊んでみた」のような表現になります。本格的には使ってないけど、ちょっとお試しで触ってみた、という気軽な感じを出せます。
例文
I played around with the new app.
新しいアプリを触ってみた。
I installed the new macOS to play around with the new feature.
新機能を試してみるために、新しい macOS をインストールした。
We’ve played around with the plugin and found it just too hard…
あのプラグインをちょっと触ってみたんだけど、難しすぎた…
2. tinker around
似たような表現に “tinker” または “tinker around” があります。これは「いじくり回す」「こねくり回す」のような、修理や改善のために触ってみるニュアンスがあり、サンプルコードをいじってみたり、実験的に何かを作る時によく使われている印象です。
これは、Eyeo Festival というイベントに参加した際に届いたニュースレターにあった一文です。Makey Makey という、コードを繋ぐだけで色んなものをパソコンのキーに出来るキットのワークショップの案内が書いてあり、そこでも tinker が使われていました。
Learn how to combine art, design, and technology to create interactive experiences. Use the Makey Makey to create your own interactive designs. Come tinker with interactive materials and the scratch interface.
アート、デザイン、そしてテクノロジーを融合させて、どのようにインタラクティブな体験を創るのかを学ぼう。Makey Makeyを使って、あなただけのインタラクティブデザインを作ることができます。インタラクティブな素材とスクラッチインターフェースを触りにきてください。
また、プロトタイピングツールの Framer のニュースレターでは、play around と、tinker を使った表現がどちらも使われていました。
Check out our in-depth documentation and start playing around with some ready-made examples.
[Start tinkering]詳細なドキュメントを確認して、すぐに使えるサンプルを使って遊んでみよう。
[試してみる]
英語では、文章の中で同じ単語を繰り返すことを避ける傾向にあるのですが、この文では、まさに play around と tinker が、似たような意味の違う単語として活用されていました。
ℹ️ 引用している英語の文章の日本語訳は、私が加えたものです。
COLUMN
ニュースレターは英語学習教材の宝庫?
みなさんのメールボックスには、いろんなウェブサービスのニュースレターが届いているのではないでしょうか。デザインの仕事で利用するサービスは言語が英語のものも多く、じっくり読む機会も稀かもしれません。しかし、これらのメールが学習上の良い教材になることもあります。
言葉遣いや単語の選び方も、属しているコミュニティによっても違うので、自分と関係があるサービスで使われている言葉の方が、職場で通じやすい表現を習得することに効果的です。
届いたメールを順に読んで学ぶのではなく、例えば Gmail を使っているのであれば、アーカイブしておくだけで良いです。後になって、気になる単語を検索すると、その単語が使われているニュースレターが検索に引っかかることがあります。私は今回この記事を書くにあたって “tinker” で検索して実際に引用できそうな例文まで見つけることができました。
使い慣れない英単語でメールを検索してみると、新しい発見があるかもしれません。
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