チームメイトと協力してモックアップをつくるときに「一から作ろうか?それとも既存のデザインデータから作る?」と尋ねようとして「一から」をどう言ったらいいかわからずに固まってしまいました。当時の英語の先生に from scatch という表現があると教えてもらってからは、私にとって会話で欠かせない慣用句となっています。
To save time, let’s use templates instead of designing from scratch this time.
時間を短縮するために、今回は一からデザインせずに、テンプレートを使おう。
scratch はひっかき傷のことを指していて、陸上競技で地面に線を(ひっかいて)ひき、そこからすべてのランナーがスタートする描写から from scratch という表現に至ったそうです。
デザイン作業に転じると、テンプレートなど既存のものを流用するのか、それとも何もないところから「一から作る」のかは必ず発生する議論です。
例文
I went ahead and created a rough design so you didn't have to start from scratch.
あなたが一から始めなくてもいいように、先に大まかなデザインを作成しておきました。
This logotype was drawn from scratch.
このロゴタイプは一から描かれました。
We need to build this website from scratch to ensure it's fully customized to client needs.
クライアントのニーズに合わせて完全にカスタマイズするために、ウェブサイトを一から構築する必要があります。
ところで、日本語で同じ意味で「フルスクラッチ」と聞くことがあると思いますが、実際の英語話者が使わない和製英語のようです。「フルで引っかく」と言われても意味がわからないというのを頭に置いておくと間違えにくいでしょうか。
FEATURE
一からブランドをデザインする
最近、from scratch でブランドデザインに取り組む方法を紹介している動画を見つけました。スウェーデンのブランドスタジオを運営するデザイナーによる1時間を超える大作です。