Brand Experience Design
「ブランドとプロダクトの両方をやりたい」を叶える、ひとつの領域
Brand Experience Design というデザインの仕事の領域について聞いたことはあるでしょうか?
この職域を専門としていると公言している人を私が初めて見かけたのは、つい最近のことでした。転職活動の中で、ブランドとプロダクトの両方に関わる仕事はないものかと探していたときに出会ったのです。
ブランドコミュニケーションをするプロダクト
一般的に、ブランドデザインに関する職種はマーケティングを主体とするチームに属することが多くなっています。マーケティングサイトやソーシャルメディア、顧客との関係を構築するイベントのビジュアルなど、プロダクトとは切り離された領域のデザインを担うことになります。
しかし、プロダクトの中にもブランドが息づくべき場所があります。インターフェースの色やタイポグラフィといった視覚的な基盤をはじめ、ローディングアニメーション、データが空の状態で表示される画面のイラスト、アップグレードを促す画面のビジュアルなど、ユーザーが「このプロダクトらしいな」と感じる瞬間を生み出す領域です。こうしたブランド体験を形作る仕事は、従来のプロダクトデザインだけでは十分に扱われないことも少なくありません。
そこを担うのが Brand Experience Designer です。マーケティングチームではなく、プロダクトチームの一員として活動することが多く、ブランドとプロダクトの橋渡しを担うポジションだと言えます。
User experience operates at the product or interface level. It asks: can people use this thing easily? Is the flow logical? Do users accomplish what they came to do? Brand identity answers ‘Would someone recognise us?’ Brand experience design answers ‘Would someone miss us if we were gone?’
UXデザインはプロダクトやインターフェースのレベルで機能します。「このものは使いやすいか?フローは論理的か?」を問います。一方Brand Experience Designは、「私たちがいなくなったら誰かが寂しいと思うか?」という問いに答えるものです。
What Is Brand Experience Design? A Complete Guide for 2026
ブランドとプロダクトデザインの交差点
私が Brand Experience Designer という仕事を強く意識するようになったのは、Jon Howell さんのポートフォリオを見たことがきっかけでした。彼は Lyft や Dropbox を経て、現在は Ramp に在籍しています。いずれも、プロダクトを使っているだけでそのブランドらしさを強く感じられる体験づくりが上手なテック企業であり、彼はそうした環境でデザインに携わってきました。
彼は、ブランドとプロダクトデザインの交差点にある Brand Experience Design と呼ばれる領域に、一貫して取り組んできたと語っています。Dropbox では Brand XP (Brand Experience) チームを率い、プロダクト、エンジニアリング、デザイン組織を横断するパートナーとして、顧客との感情的なつながりを生み出す体験づくりに取り組んでいました。
Jon さんの Dropbox での仕事をはじめ、いくつかの企業におけるプロダクト内のブランドコミュニケーションの事例を紹介します。
Dropbox
Jon さんのポートフォリオにある Dropbox Brand Experience のショーケースでは、この仕事が担う領域を分かりやすく紹介しています。
プロダクト内のさまざまなタッチポイントで、イラストやアニメーションを通じて Dropbox らしさを感じさせています。それらは単なる装飾ではなく、ユーザーが達成したい作業を支援したり、触れていて心地よいと感じられる体験を生み出したりする役割を担っています。


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